読書

ランス・アームストロング

にわかロードレースファンなんで、断言することはできないけど、今年のパリ・ニースは格別におもしろかったんではないか? Bはまた三日目の悪天候ラボバンクの乱を見ている。わたしはわたしでリュール峠、コンタ大ブレーキ、最終ステージを見直してしまう。D…

続自転車以外

「三四郎」読了。画のような、それも風景画のような文学。たくみに自然が写されている。だから、ここには、ほれこれこれこういうものが描かれていますよ、などと解説すると、もろに自分をさらけ出すはめになる。それに、ただ眺めているだけでもたのしい。そ…

自転車以外

子守の日。Aちゃんとカーテンで隠れんぼ。つい本気になってしまい(ぜったい見つからないよう努めすぎ)Aちゃん怒らせる。離乳食は「おかかソーメン」「そぼろブロッコリー」前者のが人気がありました。空模様は曇り。夕方になって冷えてきた。近所の木蓮の…

ブニュエルと誕生会

語学の日。ルイス・ブニュエルのmon dernier soupirをほんの少し読む。美しくて、ためいきする。好きなこと嫌いなことが淡々と述べられていくくだり。ファーブル昆虫記が好きで、サドが好きで、しっとりと霧に覆われた巨大な森より美しいものは思い浮かばず…

花粉症ピーク

くしゃみとまらず。思考力かぎりなくゼロ。とりあえず反射で生きている感じ。鏡見たら肌ぼろぼろだった。目の周りもしわしわになっている。泣きたいが、目がひりひりと痛い。姑から借りた「悼む人」を読んでいる。テレビで見かけた著者のいでたち、あるいは…

悼む人

読了。クライマックスは生きたまま焼かれて死んだ少女の調査だった。それを経て蒔野氏が襲撃されるくだり、彼の悼む人への懐疑がゼロになった瞬間、突如共感が去り、あとは次第次第、懐疑と抵抗感がぶりかえしていった。終わりにちかづくにつれ、作者が書き…

まさに草枕

月曜、快晴。窓を開けて、大掃除して、シーツ洗う。さっきまで晴れ渡っていた西の彼方に、刻々と霞が立ちのぼり、白く連なった峰々を覆っていく。春だわ。 「草枕」読了。自分はどうゆう小説を書くのか、なにを書くのか、が、始終問われ、疑われ、試行錯誤の…

マンガを読む

「銭ゲバ」読む。上巻途中までのロマンチックな前半と、秋遊ノ介という作家が登場してからの後半では物語のトーン、スケールがまるでちがう。秋という作家の視点が入ってからの後半は、粗筋に支配されがちだった前半とうってかわって、格段にのびのびする。…

道草

「道草」読了。もしこの本から漱石読みはじめてたら、ここで挫折していたかもしれん。でもでも、このまとまりのない感じが魅力ともいえる。夫婦の会話とか、ちょいちょい、おかしみがある。相性が悪いとか、うまが合わないとか、その逆とか、結局、ある局面…

深みにはまる

いいお天気でしたね。寒かったけど、もう陽は生じてしまっている。春になると富士山ともお別れです。 「明暗」、未完と書いてあるとこまで読む。ここまで書いてあれば、もう体はできあがってるから、別に構造的な結末をもってなくてもいい。あとは作品を往っ…

パニック

税理士さんの日。事前に提出書類を揃えるさい、そのうちの一枚がどうしても見つからずあせる。方々捜すも見つからず、Bを疑ったりして、結局、送り主に再発行を願って事なきを得るが、大事な書類をついに捨ててしまったのかと、自分のだらしなさにまずは落ち…

行く人とは

「行人」読みおえて少し日が経った(「こころ」をつづけて読みはじめたが、気分は「行人」にとどまったままで、いまのところはいいかんじで話が混じってきている)。最初、エゴイストの話かと思ったがちがった。 おわりに、兄さんというひとがどういうふうに…

大学生のように

子守がえり、またウィーンコーヒーによる。kaffeeと書いてあるだけで、なんだかほんと余所にきたような気分になる。よってメランジェの味もカフェオレとちがう気がする。 「噫々女も気狂いにして見なくっちゃ、本体は到底解らないのかな」(「行人」より) …

漱石がつづく

午前に寄った近所の本屋には「行人」がなかった。ためしに姑に聞いてみたが持ってないというこたえ。表紙がかわいらしいので買った「文鳥」。中学のときか、教科書で読んだ。三重吉って、鈴木三重吉だったのか、むかし読んだときはもっと俗っぽいげばっとし…

浅間山噴火

「火山灰が飛んでくるそうだよ、洗濯物しまったら?」と言われてびっくり。そんな近いのか。実感わかない。 「彼岸過迄」読みおえる。浅いと思うと、ずいーっと伸びる、窮屈と思うと、すいーっと風が抜ける、独得のパースペクティブ愉快。

ウィンナーコーヒーで漱石

子守の帰り、Bは今日外食なので、おさんどんの用もなし、駅前の、素敵そうなカフェに寄る。この前はよく通るけど、ウィンナーコーヒーはいかがですか?なんて看板が出ているのには今日気がついた。店名もドイツ語。ケーキ屋さんだが、パンも実においしそう。…

日本語が亡びるとき

読了。つ、つかれた。挑発的論調が痛快で楽しく読めているときもあったが、うだうだ長くもあり、感想は二転三転して、最終的には、なんつーか、非常に常識的な本だったなあ〜、というとこに落ち着く。 いまこそを読める国民を育てるべきダ!(!がみっつくら…

調子のいい日々、悪い日々

このところ体調がすこぶる良い。長年の経験からしてこういうときが要注意なんだ、わたしの場合。こういうときは頭もそこそこに冴えてて、自信漲り、増長して、横柄、無神経になる、ひとを傷つける、で、それでピーク越し、どおっと落ちる。墜落。ようするに…

日々への注釈

年末にあった友人のブログをみたら、あのときの話から紆余曲折あって悪についての本を読んでいるようなのだった。ひとが考えてると、考えてみたくなる悪。それについて、わたしが直接的に思い出す小説は、高橋たか子の「空の果てまで」、付録の対談でまだカ…

ヨッパラってハイでオルーク

たぶん、今年むしるのはこれが最後でしょう。明日から帰省します。ワイン飲んで少々昂揚しております。ジム・オルークって元ソニックユースの人なんだ、はじめて知った!なーる、なーる・・・・ ポーは無事納まりました。そしてこの暮れにきて中村明日美子に…

再見、川上弘美

昨日、階下の姑に、お忙しいでしょうけど、この短編だけ読んでみて、と渡された本。お忙しくないのですぐ読む。「長い夜の紅茶」。ちょっと癖のある、かなり味のある姑が出てくる。主人公はこの息子と見合いで結婚するのだが、実は最初から母親のほうに惹か…

二流でいいじゃないか

子守中、弟の本棚にしりあがり寿著の新書見つける。まんがの描きかた入門みたいなタイトル(うろおぼえ)。うわ、こんなん書いてるよ、と半ばあきれつつ、ぱらぱらめくる。最初は、成功の秘訣は!?みたいなアプローチで、いや、秘訣みたいのはなく、努力次…

びっくり

コーラスの練習に行ったら、もう終わってた。時間まちがえた。ショック。もうひと月くらい歌ってない。歌のない生活はさびしい。夜はカーネーションのライブだけど、それまで、ずいぶん時間が余ってしまった。図書館で時間つぶす。自転車雑誌、「ユリイカ」…

きのう何食べた?

このところ、夕方になると雨が降る。昨日もそう。昨日の夕飯はぶり大根。よしながふみのマンガ(ゲイカップルの料理マンガ)見ながらつくる。はじめてつくった。おひたしはお隣さんからもらった明日葉。えぐみの強い葉っぱですね。

一日じゅう雨

今日は朝から雨模様。寒いのでウールのカーデガンを出して羽織る。もう初秋を通り越している。季節のめぐりが早すぎる。 夕、スペイン語のレッスン。通常は火曜の午前なんだけど、いつものJ先生がシンガポールへ旅行中ゆえ、替わりの先生の都合でこうなった…

秋学期スタート

語学の日、復活。同じクラスの人に言われて気がついたが、わたしが勝手に夏休みにしていただけで、ほんとは8月末までしっかり授業があったらしい。なんというか・・・だらしない話です。秋はしっかりしなくては。ラテン語は一年の初級カリキュラムを終え、…

 たまに読み終わる本

姑に、ともだちが最近高橋たか子を読んでいるという話をしたら、はっとしたような嬉しそうな顔になって、自分も一時期その作家に執着し、集中的に読んだのだと興奮した声で言う。「そのころ持っていた本はみな手放したのだけど、これだけは手元に残してしま…

雑記つらつら

「E.T.」にでてくる、あのほとんど埒外にいる好意的なおじさん、誰かのそっくりさんという感じの、薄っぺらい役者さんがやっていたあのおじさん、あのひとがスピルバーグなんだろうな。というか、あれがスピルバーグの立場なんだろうな。あのおじさんは「未…

敷居の住人

いい歳してファンレター書きたい送りたい、くらい、志村貴子が好きだ。好きなんだけど、これだけはどうも好きでなくて、どうもなあ、と思っていたんだけど、先週少女マンガで腹を壊したこともあり、バランス感覚を取り戻したくて、とりあえずこれを読み返し…

夏の汚れを

夏についた汗とかよだれとか落とし、干されてます。 「花より男子」読んで、不愉快になっている。たいていどんなマンガも読める自信あったんだが。長いマンガ人生、退屈でも不愉快なマンガは少なかったが。前に三浦しをんがよしながふみとの対談で、「ワンピ…