読書

新聞小説

水村美苗ってやっぱおもしろい。前は「グレートギャツビー」と「嵐が丘」のミックスだったが、今度は「金色夜叉」と「ボヴァリー夫人」ミックス。新聞で連載されていたらしいが、ぜんぜん知らんかった。例によって階下のお姑さんに「お忙しいでしょうけど・…

オーディション遊び

「悪霊」なかなかキャストが決まらないので、オーディションしたらどうか、と(あくまでも妄想)。 セットとして、スタヴローギンとヴェルホヴェンスキー先生、シャートフとキリーロフ(とピョートル)、レビャートキナ(妹)とシャートワ、ダーシャとリーザ…

先日のはなし

外はごんごん雪が降っとります。雪ってこんなに落ちる速度はやかったっけ? さて先日、今日このごろの話としては、レオンハルトが亡くなりました。わたしの「マタイ受難曲」はもはやこのひとのが雛型になっちゃってるな。速度とかも、これと比べて速い遅い言…

鋼の錬金術師

終わりましたね。最後までこのひとらしかった。あきらめないし、巻かれないし、定番に落ち込まない、油断しないのね、このひとは。最後の最後まできっちり描いてあって、感服しました。すごい。

荒川アンダーザブリッジ

やくしまるえつこのおかげで、ついにマンガ本、買いました。聖おにいさんより素直に好きになれそう。執着できそう。ラブがあるからだろう。こういうモラトリアムの宙ぶらりんの薄ぼんやりしたラブが好きらしい・・・どうもツボらしい・・・わたし。設定的に…

ファン・ゴッホ

ファン・ゴッホ―自然と宗教の闘争― 圀府寺司著(小学館) 科学的アプローチが持ち味のれっきとした学術書なのにエモーショナルに読んだ。牧師の息子のゴッホが、ながらくコミュニティを呪縛し支配してきた牧師文化から、個人として逃れ、画家に「改宗」し、…

パソコン壊れる

最近、ちょっと席を立ったすきにパソコンの電源が落ちる、ということが続き、夏のせいか、キーボードが異常に熱くなり、ううう、爆発すんじゃねーか、爆発は大げさでもマンガみたいにぷすーっと煙が出そう、ってのをずーっと我慢して、だましだましここまで…

雑記

実は自転車シーズンはじまっている。ダウンアンダー。あらためて、オーストラリアのような日本と同じときに昼を迎えている国のスポーツを見るのは難しい、ということに気がついた。毎朝チェックするレキップのサイト、なるべくさらさらと流している。来月のJ…

養生

本当ならベビーシッターの日なんだけど、風邪の治りかけにあるので休む。妊婦さんにうつしてはまずい。ので、病気だけど、エネルギーあまってる小学生みたいな状態でお留守番(今日はおうちにだれもいません)。先週末から怒涛の勢いで梨木本読み込み、手元…

萩尾がやってきた

買い物いったら本屋に萩尾の新刊出てて、お、あれか、いつかのスフィンクスだな、もう出たんだ、と当然、買う。よく見ると「山へ行く」の続きなんだ。んで やられた。また。 オイディプス、スフィンクス、それぞれだと、なんだか散漫なんだけど、このまとま…

気づけば12月

早いですね。一年。それにしても、今日はいいお天気です。洗濯日和。西の山のはにのぞく富士山の真っ白な頭がきりりとしています。寝室の窓もひさしぶりに全開にしました。 そういえば「のだめ」終わった。あと二巻くらい続くんじゃないかと思ってただけに、…

肩痛い

寝違えて肩が痛いです。 家守綺譚、読みました。実に。注意深く書かれてるんですよね、このひとの文章は。文章だけでなく、物語のすみずみにまで、注意が行き届いてるんですよね。踏み間違えてもいいけど、それを放置しない。おや、これはちょっと甘く入った…

りかさんがやってきた。

梨木香歩「りかさん」読んで「からくりからくさ」読んで、うわ物語来た、ひさしぶり、とか楽しんでたら、ひたひたっとやってくるものの予感があって、どんどんどんどん自分により近づいてきて、最後に恐ろしくなった。これは偶然なんだろうか!Bも読むので…

バッハさんと自転車巡礼

「J・S・バッハ」礒山雅著、「旅好きオヤジの自転車巡礼記」小林健一著、を交互にトイレで読んでいる。べつにトイレじゃなくても読んでいる。バッハ本は、Bが買ってきた。最近本屋に増殖している新書の類で、帯に「のだめカンタービレでクラシックにハマった…

たまったブログを書いたりなんかする

うちに徐々に気分はふつうに戻ってきました。週末はけっこう落ちていた。弟の家から親を引き取って、やさしくしよう、かわいい子でいようとしてたんだけど、最終的に、実に実に瑣末なことでキレて、そこで親帰って、あとはもう落ちっぱなし。 義弟が貸してく…

大奥

語学帰りに買う。最新刊。よしながふみ、あとから効いてくるね、味が、こうしぶい味が。赤穂浪士討ち入りの話、おもしろかったな。昔読んだ、杉浦日向子が書いたものもおもしろかった。事件を、詳細記録(吉良家における死亡者リストなど)から、客観的に眺…

がりっとな

駐車場から出るとき、左翼後方下部に相当の手ごたえっつぅんですかね、ありましたね。ヨーロッパ人なら気にしないんでしょうね。あとで降りてみたらかなりこすれてました。思った以上にこまわり利くんだが、尻がでかいから、こうなったんでしょうね。ごめん…

番外編 ペンションまんが

十里木高原ペンション、朝飯を待つ時間、Bは二度寝。わたしは谷口ジロー。「遥かな町」タイムスリップもの、といっていいのかな。物理的というより、プルースト的時間旅行。そのせいか、主人公がわりと前向きに過去に干渉していくところがおもしろい。そのう…

腹がいたいんだ

語学。体調悪いのに、めずらしく、ひとと話して落ち込まない日。ブニュエル本先生に返す。長いこと借りてた。そしてごめんなさい、全部読めませんでした。 同じひとに借りているジュリアン・グリーンのParis読み始める。冒頭から心とらわれてます。わくわく…

ひさびさ自転車

夕方から雨が降るとかいうが降らず。仕事終わってひさびさ自転車。ても8キロくらい。自転車屋さん寄って、江ノ島自慢。そのまま外で夕飯。Bは鉄板焼き。わしハンバーグ。 もう何年も手元にあって、いつまでたっても、どこまで読んでも、どこまで読んだかわ…

曇天のち雨

「1Q84」二巻に入る。前に村上春樹は狙った的までの距離が短いと書いたが、それは小さなスパンで見ても大きなスパンで見てもそうなのだが、それが感服する点であると同時に嫌いな点でもあるんだな(別に裸の大将じゃないよ)。また暗示的なせりふや小道具も…

雨上がり

しばらく自転車ないんだなー。ほんとは探せばなにかしらやってるけど。少しお休み。と思ったら去年のツールの再放送とかやってんだよ。チクリシモ最新刊買う。 六月末から七月半ばにかけては、提出書類とか半期に一度の払い込みとかいろいろあって、順番とか…

雨の日曜日

おうちでのんびりしています。Bは仕事(休日当番)。村上春樹の「東京奇譚集」読了。謎を解明しないことで定評のある作者にしてはめずらしくつじつまの合う短編が多かった。例によって社会的に遭難するひとびとの話ではあった。これ読むと、この作家が好んで…

ことごと、ものもの

人間には性格なんて纏まったものはありやしない。本当の人間は妙に纏めにくいものだ、と漱石に書いてあって、ほんとそうだとしみじみ思うことがあった。 ぜんぜん別の話だけど、「鴨川ホルモー」読んだ。もし自分がものすごい多忙な人間、仕事や締め切りや責…

のろのろ

まさかと思うが今ちょっとやる気がないのかもしれない。何事につけ。だるい。のろい。料理も雑。こういうときは最低限のことだけやろう。「門」読了。現象はこんなふうに、途中とちゅうで捉えられもする。と間もなく、かたちを変えて、指のあいだから抜けて…

映画やら本やら

日本語ボランティアまで自転車で。往復で7、8キロってとこだが、終始、のぼり基調の帰路でハンガーノック(かっこわる)。最後の上りがきつかった。我が家は丘の上にあるのでどこへでかけても最後は上り坂なんです。 今、読んでいるのは漱石の「門」。油断…

日々つらつら

たまには自転車以外のお話を 土曜にディクテという書き取りの授業を取っている。ひとつもエラーがなくなったら(つまり満点が取れたら)終了しようと自分で決めてしまったため、もう永久に終了できそうにない。しかしそこでときどき読まれる文学の一節がいつ…

護法童子

中世に「信貴山縁起絵巻」というのがあるそうで、これはそれを花輪和一が80年代に翻案したマンガの復刊です。グロテスクなんだけど、ひぃーと退きながらも、ずっこけて笑う。むちゃくちゃな鬼畜にも、妙な温もりがあり、生き物の世界ののびたりちぢんだり、…

ツール・ド・フランス勝利の礎

コーラス。発声練習に出なかったので、まるで声が出ない、とほほ。 図書館で自転車本借りる。ヨハン・ブリュイネール本。 ランスが夫ならば、ブリュイネールはその女房(いや、この際どっちが女房でもいいですが)。あんなに感動したランス本「ただマイヨジ…

「これは自転車の本じゃない」(長文)

ランス本読了。学校が推薦する図書はこういうのがいいや。文学は、ひとに薦められて読むもんじゃないし、かといって漠然と前向きな啓発本も気持ち悪くてご免だ。だからこんな本はすごくいい。正直で気取りがない文体もいい。これはぜったい偉人伝じゃない。…