悼む人

読了。クライマックスは生きたまま焼かれて死んだ少女の調査だった。それを経て蒔野氏が襲撃されるくだり、彼の悼む人への懐疑がゼロになった瞬間、突如共感が去り、あとは次第次第、懐疑と抵抗感がぶりかえしていった。終わりにちかづくにつれ、作者が書きたかったことがなにかわからなくなってった。小説が自分に関係なくなっていったというのが近いか。
ああ物語が収束していくぞ、とさとった瞬間、退屈がおそってくる。物語ってどうして収束に向かおうとするのか。そう簡単に服従したくない。P.K.ディックみたいに抗ってくこともできるんじゃないか。