祭日のオタン

yokkobukko2010-08-15

早朝、悪夢で目が覚める。友人知人に軽蔑され白い目で見られ責められるという悪夢のレギュラー。試験の夢みたいな、強迫観念を示している夢だ。たいてい気になることを放置した際に見る。このたびのそれは自転車屋への連絡だろう。電話番号は本気になれば見つかるはずなのだが、なんとなく電話するのが億劫なんだ、外国語でうまく交渉できるかなと。しかし我々は火曜日には帰国するのだし、なんとか返却のめどをつけなければいけない。
レンタル時の領収証がでてきたので電話する。あのインド系のスタッフが電話に出てくれて、すんなり事情も呑み込んでくれる。月曜早じまいは変えられないが、火曜に帰してくれればいいという。この時期は定休日返上で営業しているのだそうだ。よかった。それなら火曜、朝一、十時ころに返却に伺いますというので話がついた。解決。
朝食ビュッフェ、豪華。パン、シリアルのほかに、ハム、チーズ、果物、それに固ゆで卵まで。今までのホテルにくらべると古くてぼろくて、廊下のカーペットの下の床板に穴があいてて、歩くとぼわんとなるし、窓の外も殺風景な中庭だし、ホテルのスタッフは最低限のサービスしかしてくれないが、最低限のことは笑顔でしてくれる。部屋も広いし、この朝食ならリーズナブルだろう。
今日は聖母被昇天の祭日だから町は死んだ状態だ。「エヴァの誘惑」のあるロラン美術館は開いているかな。朝の礼拝に間に合うかもと聖堂にでかける。寒いのでノースリーブの上にウィンドブレーカー、その上にパラシューターのコートを着て外出てみるが、寒い。そして、どうも雲行きあやしい。聖堂前の広場に辿りつくころ、ぽつりぽつり降ってきた。皮肉にも骨董市が開かれる日らしく、数件が屋台を出し終わったとこだった。さまざまな大きさの銅鍋にぽつんぽつんと雨が落ちる。レース屋さんが、いま陳列台に並べ終わった商品の上に厚いビニールシートをかける。天気予報では曇りだったが。さっき電話で話したY木さんによればパリも雨らしい。
西から低気圧がやってくるのなら、このまま一日雨なのかもしれない。雨足強くなるなかトランセプトの左側面扉から教会へ逃げ込む。