翻訳

つらつらのつづき

昔、三冊目の翻訳の依頼が来たときに、それまでとは比べものにならない、本格的な、自分のキャパシティをはるかに超えたでかい仕事に、日ごろ夢見がちで向こう見ずなわたしもさすがに我に返り、受けるかどうか本気で迷い、おそるおそる師匠のH先生に意見を…

びっくりのつづき

翻訳していればどうしても誤訳はでる。でてしまう。 見つけたら直し、指摘があればその都度、平伏して、謙虚に、地道に直していくしかない。とにかく「よくしていこう」という目的を見失わないことと、開かれたコミュニケーションの場があるのが理想だ。そう…

びっくりしたはなし

翻訳の世界に不穏な風が吹いている。野崎歓訳「赤と黒」が誤訳論争、いや紛争、いや騒ぎを呼んでいる。野崎氏といえば、翻訳界のスター、同時に語学教育者だし、学術界に地位のある人でもあるし、そんな人でも誰かに叩かれたりするんだな、と最初はぼんやり…