アイスランド・経て・ビール

美術見て、まだまだ一日たっぷり時間あるよってことで映画館へ移動、フラメンコの映画見ようとしたら満席で入れず、ユーロスペースに移動。北欧映画祭初日。なんかわからないけど、吸い込まれて「マンマ・ゴーゴー」を見る。アイスランドの映画。立ち見でるくらいの入り。大人気なのだ。わたしたちが知らないだけで。とはいえ、そこは東京、マイナー監督でも立ち見出ることあるけどね。当たるか、当たらないか、わからない。知らない監督の、知らない作品「春にして君を想う」の後日談、という説明。見た。・・・・これは傑作なのでは?判断保留でそのまま次の上映の「春にして君を想う」も見る。これはまちがいなく傑作。1991年の作品。フリドリック・トル・フリドリクソン、変な名前だ。ハンバート・ハンバートみたいな。山本山みたいな。ベルリン天使の詩のころなんだな、同時代なんだ、だから・・・いや、去年からヘルツォーク見たり、この人見たり、すっぽり、ずぼっと抜けていたピースが嵌るような感覚。
マタイで山ほど歌ったコラールが本当に印象的に使われていて、ぐっときた。自然に死ぬって、あんくらい真摯に突き進んでいくことなのか。自然というのは語弊あるかな、どう表現するのがぴったりするかなあ・・・銀河鉄道の夜に出てくる、なにが幸せかはわからないというくだりで、ほんとうにどんなつらいことでも、それがただしい道を進む中でのできごとなら、峠の上り下りもほんとうの幸福に近づく一あしづつですからというのがある。あれを思い出したな。あと楢山節考とほとんどテーマが同じだった。話が宗教に近付くと、やたら警戒し、後ずさりしたくなるけど、人間の尊厳ってのに肉薄しようとしたら、ここをガン見しないわけにいかないんじゃないかと最近、ほんとに思う。見終わって、余韻。まさに映画だなあ。
すばらしい思いつきだった。ビールもめちゃくちゃうまかったす。