聖母被昇天のミサ

 
いさんで教会もどったら、ミサだった。このところ毎回どこかでこれにお目にかかる。トランセプトの右翼、奥に固定オルガンがあり、その前で聖歌隊が歌う。指揮者あり。ヴェズレーのグレゴリアンとはちがう。フランス語の聖歌。K泉先生いれば、時代わかるんだろうけどな。ルネッサンスバロック前期という感じなのかなー。気持ちよい多声。それにしてもすごいひとだ。いつも思うが、いつの間にどこからこんな多くのひとが湧いてでたのか。サンラザール教会は大きな教会だと思う。ヴェズレーと同じくらいだろうか。建築としては、バジリカタイプの身廊の太い、ごってりする前のゴシック。千人くらい入っているんじゃないか。全員が歌うと迫力だ。式次第はよくわからないが、長い。熱心な信者さんがかわるがわる前に出て聖書を読み、司教さんのお話もあり、聖体拝領おわって、聖歌があって、もう終わりかな、と思うところでもまだ終わらない。たっぷり歌を聴きました。司教さんが退場する際、熱心な信者さんたちに声をかけていく、なぜかわたしたちのほうにも会釈、と思ったが、うしろにいた信者さんにあいさつしたのかも。
ミサ終わったので、内陣に近寄ってみる。外周廊からは見えないとこにそれはあるのだろうか?階段のぼりかけて、ここはだめですよ、と近づいてくるおじさんに「マギの眠り」の居場所を訊く。ほれ、そこにある五十段をのぼれという、また聞き間違えたかと思ったが、周廊の途中横のチャペルに入ると奥に階段がある。なんと!あとでガイドブック見たらちゃんと書いてあったが、それはわかってみて思うことで、やっぱこれは分かりにくよー。
五十段弱の階段(わたしが数えたら四十八段だった)をのぼると柱頭部屋に出る。トランセプトの塔に当たるのかな?昔のすりガラスの向こうは四方全部緑の丘。オタンはこんなとこなのか。
ありました。
「マギの眠り」横に「エジプト逃避」、この部屋の図像はおもしろい。バッラームとロバさん、神のカインへの尋問、よく見るとカインのうしろの草むらからアベルの足が!横にまわると上半身を発見する。カインの表情とか姿勢がおもしろい。ロマネスクの彫刻がおもしろいのは、タッチがあるからだろう。ここのキャラクターの顔、目の表現がおもしろいんだ。三人のマギ、一番上のひとが(平面表現なので)天使のお告げに目を覚ます。腕がにょきっとふとんの上に出ていて裸なの?という。
それにしても目の高さに柱頭があるのは新鮮。本来見上げるものだから。