ロラン美術館

祝、美術館開館。ひとり4ユーロ。

歩きはじめてすぐにロマネスク彫刻の花形「エヴァの誘惑」でてくる。例の数珠数珠の茎。絵だけど、文様なんだな、やっぱり。側面扉のリンテルだったという、リンテルだからおのずと構図は横位置になってしまう。横にゆるく膝曲げてのびるエヴァの肢体。右からエヴァが左からそれに向かいあうようにアダムがやっぱ裸で石の中を泳いでいたのだろうか。それはきっと調和のとれた文様だったろうな、と思う。片方だけだとやけにエロチックだ。
写真撮ってたら、写真撮るのは別料金ですよーと注意され、受付にもどって1ユーロちょっと払って、金払ったんだからと思う存分撮りまくる。ここはロマネスク以外に、ローマ遺跡からの発掘品や、ゴシック、バロック、近代、現代絵画までコレクションが幅広い。ロマネスクを見に来た人間には薄れていくばかりである。ところであれがない「マギの眠り」。見張り番のバイト姉さんに訊くが、どこにあるのかなー、たぶんサンラザール、中だよねー、たぶんねー、という全然知らないんだなー。受付の正社員風のおばさんははっきりサンラザールだとおしえてくれる。内陣右横だという。なかったけどなー。たしか地球の歩き方に書いてあったが重いからホテルに置いてきたのだった。