石巻ぐるり

yokkobukko2011-06-25

22日から4日間で石巻の災害医療支援に参加してきた。医師会の活動だけど日本赤十字しきりの活動と連携。医師、看護師、事務の三人編成の小さいチームで決められたエリアの避難所の医療を担当する。わたしは事務、Bが医師で、看護師は今回はじめてお会いしたSさん。それから医療サポートドライバーのKさん、このひともボランティアだ。
実際、津波から4カ月過ぎようというこのごろは、町のほとんどの医療機関の機能が復旧、再開、あるいはその準備段階に達している。赤十字にもらったリストを見ると閉院になった個人病院は数軒、うち一軒は「消失」とあった(現実に波が来たところを走ってみればわかるけど、それはほんとうに消失、としかいえない現象なのです)。
7月からはベースが保健医療に戻るので(いまは保険証なし診療という緊急災害時の体制)、我々の仕事はいま、そちらへの移行のお手伝い、紹介状書いたり、とか診療ブースのかたづけ、物品の撤収とかそういうのが主。その終段階のほんとに終わりのほうの仕事。
実際、避難所行くと、赤いつなぎを着た赤十字の心のケアのスタッフがこまかに避難所のひとびとを訪ねてみてまわっている。あのテレビで何度も観た津波の直撃受け孤立した市立病院の屋上で救助を待っていた看護師さんたちも、避難所をまわって被災者の健康状態を見守っている。直接は見かけなかったけど市の生活支援課のスタッフも同じように巡回活動している。そのほかにも小さなNPOがちらほら独自の活動をしているらしい。よくいえばセーフティネットが密。でもうまく網目がかかっていないというか、連動しない活動はただ錯綜するばかりで、かえって避難民を混乱させてないかな、ストレスになってないかなと、思う。これはわたしのいかにも素人な意見。
みんなで共有できるカルテがあれば、それぞれが発見したことを横へつなげられるのに、と、いちばん顔を会わせることの多かった心のケアスタッフの女性が言っていた。これがプロの意見。
自立できているひとは地元の病院に戻っている。かかりつけ医が万が一いなくなってしまっていても、自分で考えたり、そういうサポートを借りて、すでにあらたな病院にたどりついている。
実際、我々のところにやってくるひとというのは、ものすごく少なかった。少ないけれど、どうして自立できないか、理由があるひとばかりなんだろうと思う。と、これも素人の意見。