波止場まで歩く

ほんとは東京に帰りたかったが、切符が買えなかった。箱根駅伝復路。盛り上がりにかける地味な展開。終わってから呉へ下りる。仙八でラーメン。商店街、メインストリートをぶらぶらする。いわゆるシャッター通りにみえる。正月だからか、それとも斜陽の町だからか。意外と人通りがある。高校時代にときどき入ったラーメン屋さんのモリスは、今日は閉まっているけど、正月休みのおしらせが貼ってあるからまだやっているらしい。歩いていると細かいことが虫がわくように蘇ってきて、その確認作業でついつい往ったり来たりしてしまう。港まで歩く。むかしは港へ近づくにつれだんだん寂れていく感じだったが、いまはむしろ港まわりが栄えている。瀬戸ならではのきれいだとかのどかな海とはちょっとちがう。造船所やら、ドックやら、軍艦やら、でっかい鉄の船が折り重なって、たてやらななめやらに西日をさえぎる景色が、やっぱり心に馴染む。