ダウナーなりの日々

yokkobukko2009-10-19

どうも気分が落ちっぱなしなのでか、そういう気分か、たまたま思いついたか、萩尾の「残酷な神が支配する」いっき読み。あらためて読むと、一巻冒頭から舌巻く。グレッグも、イアンも、サンドラも、はたまたいかに小さな人物であっても、初登場のシーンで、すでにそのひととなりが決定的に現れている。これは、すごい。そんなん、ものつくりの基礎なんじゃねーとかいわれそうだけど、萩尾の場合は、なんつか、わざとじゃないんかもしれんとこが、また恐ろしい。なんか閃いた段階で、つーっと開通してるというか、首尾があっちゃってんじゃなかろうか。そんくらい自然に見える。だから、よくできてるなあこの構造とか、このへん細かいな、とかそういう意図のあとに感心するとかじゃない。おそらくは、最初のひらめきに、もしかしたら自然が起こすエラーさえも、内包されてんじゃないかな、という・・・