富士山四日目 中編

こののち御殿場抜けるまではとにかく歩道走り、入れるところは横道入って、大乗寺へ抜ける。ここからはひたすら138号を北上するだけ。須走までの斜度は相当に緩いはず、3%とかそんなもんだろう。ゆっくりゆっくり根気よく登ろう。渋滞する車の横を時速10キロ弱で、えっちらおっちら。何度もお水休憩入れて、それでもけっこうな数の車を抜いたはず。途中コンビニでコーラ休憩。自分の異臭が気になる。洗っても洗ってももう染み付いてる汗、路上のおじさんたちみたいな匂いになってる気がする。少しいくと有料道路はじまるせいで渋滞も解消。自衛隊のグラウンドを見下ろせる場所に自転車とめて、のどかな野球風景眺める。
   
昨日からよくふたりで話すのは、なにが楽しいとかないなあ、ということ。「ぼくはけっこう楽しい」とBは言う。わたしは走ってるときはなんも考えてないな。やっぱりうれしくもかなしくもない。
このさきは今日の大目玉「篭坂峠」。上り口に大きな温泉施設がある。ここでお昼休憩。ゆっくり温泉つかって、昼飯。
Bは牛飯、わたしはラーメン。
水がぶのみしすぎて、ラーメン半分しか食べられない、びっくり。おなか空いてたのに!そういえばツールの解説で今中さんがそんなこと言ってたなあ。それにしても、さっきからスタッフの動きが不穏だ。客の落としたコンタクトでもさがしているのか、総出で畳の上にコロコロをかけている。残念ながら努力むなしく、小さなこどもが足を切った。けっこう血が出ていて、ぐだーとなっていたわたしも飛び起きました。ガラスの破片を探していたのか! だとすると対応激マズだ。
ゆっくり休憩したので、少し元気出た。ふたたび出発。いよいよ峠らしく、九十九折になった道をこいでこいで進む。漕ぐ、漕ぐ。道を曲がると、また坂道。左へ大きくせりだしたカーブの途中で足ついてしまう。向こうの景色がきれい、とかため息ついてたら、「こんなとこで止まるな」とうしろからBに怒られて逆ギレ。仲間割れ。相当つかれている。ラーメン半分じゃ足りなかったのかと、アメ口に入れ、甘さにほっとする。合計何回足ついたか思い出せない。曲がりかどをまがるたび、休んでた気がする。富士山やはり見えず。変わりにもくもくした雲。後半記憶がないが、なんとか頂上たどりつき、記念撮影。