ぬるま湯

逆さ自転車

そんな言葉があります。冷や水、とか、寝耳に水とか、水って、自分の現状に立ち戻るとか、覚醒するとか、そういうものを呼ぶのかな〜。いつものようにだららんとコーラスに参加。早めに練習きりあげた先生、いつになくあらたまった調子で、合唱団の今後についてのお考えを述べられた。
いまのヨハネ受難曲の、その次の演目、定期演奏会をもって団を解散したいとのこと。理由はいろいろあるけれど、なにより「ぴんしゃんと、振れているうちに幕を引きたい」とのこと。うちの合唱団は運営も管理もはたまた金銭的な負担もみな先生個人が担っている・・・してみると、成り立ちはしらないが、いまのこの団は先生のマニアックな構想を実現するためにある先生個人の合唱団なのだった。団員も先生が好きで、先生のその酔狂な趣味にとことんついていきたいという人々なのだ。もちろんワンマンとか、独裁的といえばいえるけど、ひとの夢に寄生するのって、居心地いい。なかには複数の団をかけもちしているひともいて、そういうひとはなおさら、うちをそういう団として特殊化して、自覚的に寄生しているのだった。
つまり今日、わたしはどひゃと我にかえった。目が覚めた。やっぱこんなおもしろいことは現実じゃなかった、やはりこれは誰かの夢だったんだと。