ジロ第九ステージ

釈然としないレースであった。たしかに眠い周回ではあった。しかし途中眠いぶん、クライマックスは盛り上がるはずだったんだよぉ・・・
この日に照準あわせていたスプリンター、彼らの本気の攻防をもうずいぶん前から楽しみにしていたファンもいたはず(わたしだってもちろん)。危険回避、わかります。選手会の言い分、納得しえます。しかし総合時間関係なし、ポイント関係なし、そんなレースになってしまって、みんなもとどおりのモチベーションを維持できるんでしょうか? 優勝候補をかかえたチームの戦略はあからさまに変わった。実際、コロンビアとガーミン、あとブイグ(実際、ブイグはあとどこで輝けと?)以外は総合選手保守のほうへ流れてしまった。それで、当初オーガナイザーがあてにしていたような、花形スプリンター祭りというのはほんとにだいなしになってしまった。まともにトレイン組んだのコロンビアだけじゃん。ロジャースだけが消耗して、それでいいのだろうか? しかもポイントももらえず、時間も関係なしの優勝ですよ。カヴェンディッシュだって、これじゃ、ほんとにペタッキに勝ったとは思えない。とにかく誰がおもしろくないって、コロンビアは全然おもしろくないよね。ルーラーあり、スプリンターあり、山岳あり、総合あり、そういう多種多様な才能がそれぞれを助けて花を咲かせたり、咲かせてもらったり、そうやって輝くからステージレースはおもしろいんじゃないのかな?もし今日みたいなことが繰り返されたら、ステージレースは総合選手にそのアシストがただただ奉仕する単純構造になっていってしまうんじゃないか。おもしろくない、おもしろくないよなあ・・・
オーガナイズが悪い(本来凱旋レースで行われるようなこの手のお祭りステージをこの時期に入れるのがよくない)、ともいえるけど、スケジュールとコース内容が発表されたのはもうはるか昔のことだし、ここへきての選手会の一方的な交渉のしかたが妥当かは疑問(六周回目に入る際、突如レースを中断した選手団は、客にむかって、コースが危険であるから今日はみなゆっくり走りますと訴えた。おそらくこの際に選手側から運営側にルール変更が要求された)、ほんとにそれが選手全員の利益になるのかはもっと疑問。実際ここまでのレース展開、成績がおおいに関係してんだよ、この決定は。ある一定のチームの利害に多いにかかわっているってとこが、いちばんひっかかるとこなんだ。事実、コンセンサス取れてなかった(造反チームが出た)。方々に遺恨の残る、つまらない結果を生んだと思うな、この選択は。しらけた。ここで中日突入。