遠方に友を訪ねる

yokkobukko2008-10-19

先日、思いがけぬ方から消息の知れた翻訳仲間のKさん、仏留学からもどって、料理人になったという。大学院はどうしたのかな・・・
午後2時、鎌倉駅。Kさんを知る翻訳仲間三人とB、今日の共犯者たちは顔を見合わせる。ふふふ。悪巧みです。夕方6時、kさんの店には、姑の名前で予約を入れてある。まあ、なんだろ、寝込みを襲うような、そういう企てです。それまでの時間、わくわくする気持ちとともに、鎌倉を観光。壽福寺から源氏山公園に出てこれを越え、佐助稲荷を抜けて(途中、ほどほどに険しい山道あり)長谷へ降りる。そのまま大仏さまはスルーして長谷の浜へ。サーファーの混じる海を前に、夕暮れを待つ。刻々とあたりが色をかえるのを、それぞれがある種の感慨をもって眺める。わたしはというと、こういうふうに友達と、浜に腰を下ろして、夕暮れの時間を過ごしていることに少し胸が熱くなる。日が落ちて急に涼しくなりました。趣味のよいさっぱりとした庭を抜けて、Kさんのお店へ。Kさん、もう期待どおりのリアクションで、嬉しかったな。「今年いちばんびっくりした」という顔を見て、悪巧みがこう、期待以上の、見事な花を咲かせたことにみな満足したのでした。なによりKさんがストレートに嬉しそうな顔をしてくれたのが、いちばん、嬉しかったな。ほっとしました。開店前と閉店後、あわせても短い時間ではあったけど、Kさんの近況をまとめて聴いて、ほっとしたり、少しさびしい思いにもなったり。それぞれの個人に時は流れるんだけど。でもここでまたつかの間ではあれ、みなの時間が合流したんですね。料理もワインもおいしかった、なにより再会の喜びとともにいつまでも思いだされるんだろうな。それを予想するとせつないです。
 
 静かに帰途につく四人