こういう感じ

うちの駅の対面に、このさき密林かと思うような、こんもりとした樹木の巨大な塊がそびえている。実のところ、それは昭和の都市計画で建てられた公団付属の公園の側面で、そこに植えられた樹木が年月を経て斜面を覆いつくしてしまったにすぎない。ただ駅が谷間にあるせいか、駅ビルの屋上テラスからその巨塊に対峙していると、わかっていてもそれが密林に見えてくる。密林の向こうに白いもくもくした雲なんかがでてきて、視界の端から電線やら、高架やらが消え、ただただ空ばかりが広がりはじめると、そのうち、向こうは海なんじゃないか、とか、思えてくる。そのうち、ほんとにそうだと思い込める瞬間がやってきて、ちょっと泣きそうになってしまう。
なんでこんな話を書くんだろうか。