四人の兵士

yokkobukko2008-08-04

ずっと待っていた本が出ました。
本当は読後の思いが熟成するのを待って、感想を書くべきなんだろうけど。それより感覚的なことを、いま記しておきたいと思った。しかしながら、そう思うさきから散じていってしまうような、とらえどころのないものが、非常に繊細な糸と、ささやかな糊でそおっと摘ままれるようにして、あつめられている本だ。それでいて書かれたページが終わっても、本質的なものが残るというか、本の外に出たいまも、それを永遠に再生できるスイッチがまだ自分のなかにあるような気がしている。
とある空疎なことに、意味があればいいと切望して、それが本当に意味を持ち始めるとき、胸がいっぱいになる、つくりばなしの、そういうところが好きだ。