狂っているのは誰か

ヘルツォークの「キンスキー我が最愛の敵」見る。濃かった・・・おもしろかった。予告もこわかったが、のっけからキンスキーが恐ろしい。ボルテージあがりっぱなし、針振り切れてる感じだ。しかし周囲のひとびと、俳優やスタッフの観察によれば、計算づくで、狂気を制御してたりしたようだ。繊細で臆病、あと女性には紳士だったのかな。なんか平たい重い剣で頭を強く殴られて殺されかかったひとの話とか、どうなの、それで計算づくって、映画の世界、どうなってんだ、と思う。
最終的には、キンスキー、たしかに狂ってるかもしれんが、ヘルツォークはもっと深部から狂ってると思える映画。芸術の世界ではあれが普通、というか、だから、芸術家なのかもしれんなー
「のだめ」とかで、のだめとかその仲間とかが野獣と化してひとに噛みついたり、とびかかったり、吼えたり、するの、あれマンガ的表現かと思ってたけど、あれが物理的に現実化されると、まあキンスキーになるなーとか。