旅のはなし

yokkobukko2011-05-03

二泊三日で京都へ行ってきました。最初の日は京都。
大学時代の友人に会う。待ち合わせは京都近代美術館パウル・クレー展。おひさしぶりの友人Sさんと、話をするにはみっちりとした内容の美術展で、クレ―でぼんやりしながら、おしゃべり・・・とはいかなかった。三人して、なんかみっちりと、技法とクレ―のひととなりのようなものを勉強した。絵から、とにかく絵のみから(カンディンスキー青騎士のときとはちがい、手紙や文筆活動の資料はなく、とにかく絵、絵、絵)。
併設のカフェで、といっても運河に面した気持ちよい、そして若干どぶ臭いカフェで、ようやく呆ける。行ったり来たりする屋形船を眺める。そしてようやくおしゃべり。平安神宮のほうから長い長いデモ隊が通る。当然、というかなんかもう条件反射的に反原発脱原発デモだろうと思ったら、「憲法」という言葉聞こえる。たぶん9条を守ろうというデモだろう。そうか、今日は憲法記念日だった。そうだ、世界にはいまだってたくさんの難題が保留になっているんでした。あっちにもそっちにもぶつかってくる壁があるんだったよ。なんどだって割れていいんすかね、村上春樹先生?と聞きたい。そのときSさんとは村上春樹の話はしなかった。これはいま思いついたこと。
そのときは前に彼女のブログで、脱原発デモに参加して、最終的に(たぶん)自分の立ち位置を見失って、途方に暮れたという話を思い出した。それはそんなに変じゃないというか、いたってまともな展開だと思う、わたしもそうなると思うと、あとで飲み屋で話した。「頭のいいひとは事前にそれがわかる」と言われた。いや、それは頭がいいということじゃない、臆病なんだ、とわたしは思う。臆病っていうのは卑怯と紙一重というか、フランス語だと同じ一語で表せてしまうなー。
そのときカフェでは、なんでかカニの話。甲羅から赤ちゃんカニがたくさん出てくるビジョンを三人で共有した。