ジャパンカップ

去年よりはすこし早目にバスに乗れ、9時前に森林公園に到着。去年の反省をふまえ、とりあえず朝のうちにさっさと古賀志林道を登る。湖畔歩くの気持ちいい。林道、勾配きつく、狭く、そしてうねっている。そして思った以上にのぼりが長い。頂上付近は狭く、混雑するという話なので、頂上手前、いちばん勾配のきついあたりの土手の上にうまく場所を取る。縦に見下ろすとつづら折りのコーナー三つ見える。出店で買ったメンチカツ食べながらスタート待つ。えっちらおっちらアマチュアが山をのぼってくるなか、軽々のぼってくる自転車があればそれはアップ中のプロ。もうスタート近いというのに、ひとりすいーとのぼってくるカチューシャ、オーラないんで通りすぎるまで、まさか、まさかね、と思ったが、マキュアンだった。おもわず風船叩いて大騒ぎ。つづら折りの林道、頭上から時間差でどよめきと歓声が聞こえてくるのがおかしかった。
10時スタート。スタートダッシュで9人の逃げ。4周回までそこで見る。ラジオがないので連続的なレース展開が見えない。来年はラジオ持ってこよう。移動中のギャラリーの携帯ラジオから聞こえてくる。9人は完全に逃がしてもらったようなので、山頂に移動。林道のために切り開かれたらしいけわしい土手の上から6周目の山岳賞争いを見る。9人から抜け出た日本人とドラパックの一騎打ち、誰なの?という、昨日の覇者パルマーだった。このひと調子いいんだな。しかし峠のポイント、めちゃ狭い。越えたら、急こう配のくだり、いきなりの右カーブ、そしてすぐ左へヘアピン、ともう見るだけで怖い。これはたしかに難コースという感じがする。
次は鶴カントリーへ行ってみようと、山下るが、レースのスピードがあがっている。最初一周20分くらいだったが、山下り終えるまでに二回(78周)レースがまわってきた。一周15分くらいになっている。移動途中、ちょうどインで立ち止まることになり、危なかった。テレビでレース観戦しているときは、インにいる客危ないなあ、と思っているのに、いざその場にいると自分がインにいることに気付いてなかった。選手は猛烈なスピードでインを攻めてくる。思えばあれはレースが動きはじめた7周目だった。怖かった。先頭と集団との差縮まっていて、もうほとんど差がなかった。吸収寸前、8周目に出会ったのは林道登り口、湖近くで、もう逃げは吸収されており、ガーミン鬼牽、うしろにドラパック、カチューシャ、サクソ、という並び。これはガーミン働き損になるのでは、サクソの作戦かな、と思う。
メイン会場で、昼ごはんとビール。でっかいモニターで観戦。ガーミンから、ダニエル・マーチン発射。早すぎるんじゃないか?ほんとのエースは別なのかな、と思う。鶴カンの峠へ移動。なんとか10周目がやってくるのに間に合う。ダニエル・マーチン独走。集団かなりおくれている、しばらばらでやってきた。なんだろう、これは、疲れてる?チーム戦略とかないサバイバルレースになっているのだろうか。大急ぎでゴール地点へ戻る。いよいよ最終回だ。
ぎりぎり直線ゴール見える場所にうまく入れた。が、先頭はそのままダニエル・マーチン逃げ切り。スプリントはなく、ゆうゆうゴール。二位争いのスプリントうしろから狭い視界、アタック21状態で見る、見極め、られない。ドラパックが二位入ったのはわかったが、あと青いジャージふたり、日本人だと思うけど、という感じ。場内実況では畑中か?という。表彰式見ずにバス行列に並ぶ。詳しいリザルトは家で見よう。
バスに乗るまでの一時間長い行列の中で待つ。ほぼ出待ちポイントに並ばされるので、ホテルへ戻っていく多くの選手を拍手で見送ることができる。対岸にひとだかり、ミルラムの選手がふたり、なにやら道にものを広げ、行商をやっている。遠くなので正確にはわからないが、状況からして、脱ぎくさしたジャージや、バイクパンツ、アンダーシャツなど、汗、体液、老廃物でほやほやしたものを観客に売っているようだ。ミルラム、今年で解散。きっとあのこたちはチームのパシリなんだろう、「洗濯すんのめんどくせーなー、おい、これ、売ってこいや!ぜんぶ売り切るまで帰ってくんなよ!」とか、怖い先輩に言われてきたんじゃないか、と勝手に妄想。さすがに腐ってもプロツール、上のジャージはあっという間に売れたようだけど、さすがにバイクパンツ、よれよれのアンダーシャツ、売れるのか?相当な有名選手でも、ちょっとためらうぞ、購入に。アンディとかポッツァートとかクルイジガーとかある種の選手のなら(こってりしたファンがついている場合だと)別だろうけど。見ているかぎり、こんもり足元にもられた山が減っていく様子なかった。うーむ、ミルラム・・・和むわ〜。ミルラムに限らず、自転車選手は近い。ギャラリーのすぐそばにいて、生活感もある。すぐそばにいるスーパーマンだから、アメリカンヒーローみたいな感じか。
それでいうならサクソはちょっとお高い正統派ヒーロー。えらそうなわりに仕事しなかったなー、今日は。カチューシャはがんばったと思う。マキュアンも、サービスしてくれた。
ほんとに楽しい二日間だった。充実してたし、おつりでそうなくらい楽しんだ。考えてみると観戦はタダなんだよな。おもしろく、ユニークな構造のエンターテイメントだと思う。ヨーロッパでは斜陽のようだけど、未来の、可能性のたっぷりあるシステムだと思う。観戦は無料。運営の中心はボランティア。それにスポンサーがつく。なんかびっくりするようなブレイクスルーで、もっともっと繁栄しそうな気がするんだけど、頭悪いので全然、その道すじが思い浮かばない。
ようやくバス乗ったの3時半。四時半の新幹線で一路東京駅へ!