スターウォーズふたたび

だいぶ前のことになるけど、スターウォーズ、ようやくビデオ全部見た。エピソード1から順番にぜんぶ見せるというNHKの特集。たしかに1から見ると、自然アニー主役で、人間ドラマを見ることになる。ギリシャ悲劇なみに、洗練された抜き差しならぬ悲劇に苦しむアニー。ジレンマ、ジレンマ。しかし意外とフォースなんぞない、凡人に通じる、地に足のついたジレンマといいますか、ダウナーがだめなほうだめなほうへと悩んでいく負の連鎖が、うまい、うまく描けてる。エピソード6、仮面が悩む画なんぞ、もう悩んでるようにしか見えない。
一方、ルークって、両親はギリシャ悲劇の登場人物だし、運命のいたずらで育ての親は理不尽に殺されちゃうし、大人の事情というかジェダイの思惑で駒のようにいきなり戦の真ん中に放りだされちゃうし、なんつーか、グレるだろ、ふつう、という状況なのに、同じ状況にアニーがいたら、運命を恨みに恨んで、あらぶる神のようになって、死人の山をどばっと、星ひとつくらい破壊してしまうかもしれん。おじさんおばさんのあの死体見たあとの飄々ぶりはすごいですルークは。グレない、ひがまない、恋愛なしで、あと自己嫌悪なしで、いわゆる執着から最初から解放されてて、それはもうジェダイ向き、素養たっぷりだけど、主役としたらかなり退屈な存在で、それは公開当初から言われていたんだろうけど、いま見ると、逆の意味で感心するというか、なんの意図かと考えてしまう。レイアについて思うことは、若いのに猫背だな、ということ。お母さん美人だったんだけどな。
たしかに123見て、456見る、おもしろい企画だった。アニーの出生の秘密とか、そうだったのかーと、はじめて知った。でも6のラストシーン、変わってて顎はずした。ヨーダ、オビワン、アニー・・・ってええっ!という。リマスター版の劇場公開の際もこうだったろうか。
それ以前に、これでいいのか、これでつじつまは合うのか、Bと相当議論したけど、結論つかず。だれか理由をおしえてくれー。