ホシヅルと星新一

コーラス午前。けっこうしっかり雨が降っていて、車ででかける。昼飯はどうしよっか、ということになり、前に芦花公園でみかけた行列ラーメンの店へ。それなら文学館も見たい。とりあえず文学館に車停め、催しのスケジュール確認。星新一展。
一時間並んでもいい食べ物ってどんなものでしょう?おいしいもの、だとパンチが少ない、とわたしは思うんです。まずくてもいい、ハッピーじゃなくてもいい。印象に残るとか、ショックがあるとか、記憶に残るとか、そういうものじゃないか、と日ごろ思っている。べつにそんな刺激を求めてないので、普通は行列に並ばないんだけど。雨。地震がきたらいっぺんにぺしゃんこになりそうな、半分は廃墟となっている商店街のアーケードの下で、しとしと降る雨を一時間眺めながら、Bとどーでもいいような、いいかげんな夢心地の雑談をする。なかなか楽しい。BGMはスカ。ネオアコ的な。バンパイヤ・ウィークエンド。なんとなく今日の状況に会っている。日ざしのない日に日ざしのない商店街でラーメンの順番を待つ吸血鬼の行列。結論として、ふつうにおいしいラーメンでした。むかし好きだった千駄木のかむなびラーメンに似ている。のでわたしの思う一時間並ぶものとはちょっとちがう。まあ大将がアメリカ人てのが、ある種のインパクトなのかな。
食後は、星新一展。父親が一代で築いた星製薬をつぶすくだり、知らなかった。星さんの地味な、良識のある、それでいて陰のある表情を見るにつけ、アーティストっぽくないひとだと思ってたけど、なんか、急に親近感。いや、つぶしてないですけど、肩にのしかかるものはありますよね。