神楽坂をあるく

広島から友人のK原君が仕事でやってきた。ので共通の友人夫婦ふくめ五人で牛込神楽坂のイタリアンで食事。なごやかな会。すでに結婚一年になるN山さん夫婦に、そうとうに遅い結婚祝い渡す。ラザニアうまかった。
神楽坂、むかしはよく来たというか毎週通ってたんだけど、しばらく遠ざかっていて、たまに用事で訪れるたびその変わりようにいちいち驚いてしまう。裏道や、猫の抜け道ほどの狭い路地にレストランやらバルやらギャラリーやらが上手にスペースを見つけて入り込んでいる。一様に小さな間口の小さな一軒一軒にはそれぞれこだわりがあるようだし活気もあって悪くないのだけど、変化の速さがせつない。日が暮れて、軒先に灯りがともりはじめると、町全体がかげろうのように早足で自分から遠ざかる。あやかしに化かされているような感じがしておちつかない。まあどうせ、わたしの町じゃない。土地の起伏だけは変わってないから、目をつぶれば足元からの感覚は同じ。