自転車ない日々

yokkobukko2009-04-14

ちょっとふぬけています。日曜のレースがあまりに濃ゆかったのかも。このところ自転車ニュースチェックで、語学力あがっている気がしますが、読めばいいのにというような本は読まない。先生に借りたブニュエル本、かえさなきゃな。花輪和一の「不成仏霊童女」一巻、ようやく手に入れた(文庫で)。角田光代の帯が付いていて、ちょっとどうかと思ったが、お母さんコンプレックスものであるということで、編集者のひとが縁を繋げてみたのかもしれない。別の会社から出ている「天水」(文庫)も読んだ。欺瞞が滅ぼされたくて暴れる、という、すごい洞察。傑作とよばれるような文学や映画や音楽をとおして、みたこともない光景や、美しいものに出会って、ああ、すばらしいな、と感動することはよくある(いま思い浮かぶのはジム・オルークユリイカだけど)。でも、それは極みというか地平というか、よくもわるくも現実とかけはなれている。たとえばぽかぽかと気持ちのいい郊外の団地や商店街の道の真ん中に、花壇に、食べさしで放置されたポテチやパンの袋、こなごなに割れたワンカップの瓶やカップめんのカップの答えが書いてない。答えというか、そんなものが生まれいずるライン、営みがない。余地がない。逆にそればっかり病的に収集されている本や映画もある。車谷長吉とか中原昌也とか。どちらにせよ、ああこれは全部じゃない、これでは足りない、とがっかりする瞬間がある。美しさが足りないとかいうわけではなくて、また醜さが足りないというわけでもなくて、断絶があって、中途半端なもの、すさみの過程がない。
花輪さんにはある。