パリ・ルーべ

yokkobukko2009-04-12

北の地獄・・・というより北の男祭り・・・すごいもん見ました。お話は先週のフランドルから続いております。それぞれの登場人物がそのまま物語を継続。ボーネンポッツァート、ハウスラー、フースホフトカンチェラーラ、シャバネル・・・各自が先週背負ったひりひりするような遺恨、後悔。それが全開で作用して、ものすごいスペクタクルをつくった。さらっと書いてしまえば、大本命のボーネン優勝、ベルギー人大喜び、ってことになる。フレチャ転倒、フースホフト転倒(てかごろんごろんなってて、もうリタイアかとさえ思った)・・・いや、偶然が作用したにしては、あまりにもドラマチックな。実際、先週のフランドル、ポッツァートばかりが悪者になってますが、ああした鬱屈したレースを捏ね上げたのは上記の全員であって、ボーネンのいらだちのほとんどは自身に向かっていたはずで、まあ、あれがあったこその、このクライマックスでもあるわけで、よくできている。転倒にまきこまれ、ほんの数秒の後れを取り返そうと猛追走するポッツァートが、ギャラリーに一斉ブーイングを喰らうあの場面は、すごかった。あのパヴェは彼にはひときわ長かったろう。まさにカルバリ、ゴルゴタの丘・・・、タフなレースでした。運営委員会のバイクが観客につっこむ大事故もあった。怪我人十人(France2では十五人と報道)うち三人は重症。救急ヘリ二台、救急車十二台が出たとレキップでは報道されている。とにかくテレビで見ているかぎりでも、パヴェまわりは異様な興奮状態で選手も観客もスタッフ車両も普通の精神状態ではあそこにいられないだろうとわかる。やはりあれは祭りの一種だろう。敷石もらって、掲げて、喜んでるんだもん。