泣いてばかりの

最近、ほんとに賢しくなったAちゃんは、お母さんの姿が見えなくなって、しばらくたつと、必ずぐずつく。この段階はまだウソ泣きというか、お母さんを呼んでいるにすぎないのだが、呼んでもこない=不在だ、とわかると、まさにスイッチオン、火がついたように、そんなに叫んで咽喉だいじょうぶかと心配になるくらい泣く。これがかわいそうなのだ。お母さんはそのうちに帰ってくるんだよと伝えたいけど・・・むりなので、ベランダに出たり、部屋を移動したり、大きな音を立てたりして、気を散らす。歌も効く。たいていは「迷子の子猫ちゃん」。いずれにせよ、つかのまの対処にすぎない。
夕刻、帰宅した弟と、親のこれから、十年先、二十年先のことなど話す。淡々と具体的な展望を話す弟にショックを受ける。あんなちゃらんぽらんだったのに、なんか大きく水をあけられたかんじ。弟のまなざしがもはや次のジェネレーションに向いていることがせつなかった。しかし、わたしはというと自分のことで精一杯なのだった。

親といえば、こしゃくな絵手紙を寄越した。・・・うまいじゃん。こういう屈託ないとこ、感心する。