久々のヨハネ

出席簿みたら今月、二回しか出てなかった。折りしも、公開講座のシーズンですが。先週は受難曲についてK泉先生によるちょっとした講義みたいのもあったらしい。今日の練習も公開型で、外部からのゲストも数人いた。こういう日には、キャッチーな曲をやる。こんな日に「ハエ」とか「続ハエ」とかやると、みんなビビって逃げていってしまう(笑)。というわけで、今日の練習曲は終わりのコラール二曲。とりわけ最終(40曲目)のコラールは美しい。ソプラノの旋律を聴くと、もう胸がいっぱいになって、うぐっとなって、いつも歌えなくなってしまう。なんなんだ、これは、麻薬か?という・・・なにか、どばっと脳内で出る、そういう作用をもたらす旋律です。歌詞もなんかすごいんだよな。この曲でこの詞。物語が、キリストの死で終わるってのが、意味深い(だってヨハネ福音書はまだまだ続くし、その後にもおもしろいエピソードが続くし。ああ、バッハの稿によっては復活まであるバージョンもあるんだったかな・・・)。そんで最後のコラールでいきなり話がとぶ、最後の審判のほうへ、ともいえるし、単純に自らの死のほうへ、ともいえる・・・聴いているものは、結局、自らに立ち戻る。それもいちばん痛いところに。ここはまさに畳み掛けてくるとこだ。本当に神にすがる切実な言葉が、自分のうちから出てくる、そういうように、この曲を聴いている信者は錯覚するんじゃないかな。うん、もはや錯覚じゃないのか、その場合は。・・・すごいつくりになってるなあ。あらためて、その構成に息を呑む。
帰りにまたしても古本屋で大人買い
ブリューゲル(父)のイカロスの墜落のある風景についての解説本がやたらおもしろい、っつうより、当の絵がおもしすぎる。こんなところにイカロスが!という・・・